ベルゴニー・トリボンドーの法則(ベルゴニー・トリボンドーのほうそく、フランス語: loi de Bergonié et Tribondeau , 英語: Bergonie-Tribondeau's law、またはベルゴニエ-トリボンドーの法則)は、放射線の生体組織への影響に関する法則である。放射線の影響は、(1)細胞分裂頻度が高いほど、(2)将来行う細胞分裂の数が多いほど、(3)形態および機能が未分化なほど、強く現れるというものである。

概要

フランスの医師・医用電気工学者の、ジャン=アルバン・ベルゴニエ(1857-1925)とルイ・トリボンドー(1872-1918)が、1906年に発見した。

二人は、雄のラットの精巣にラジウム-226線源由来のガンマ線を照射し、その後の組織標本を顕微鏡で観察した結果、精原細胞→精母細胞→精細胞→精子の順で障碍が軽減することを見出した。これが一般化され、「放射線の細胞への影響(細胞の放射線感受性)は、①細胞分裂頻度が高いほど②将来、分裂回数が多いほど③形態的、機能的に未分化なほど、大きくなる」と定式化された。

「細胞の放射線に対する感受性は、その細胞の再生能力に比例し、分化程度に反比例する」と表現されることもある。

この法則は多くの場合に成り立つが、リンパ球や、組織レベルの反応など、成り立たない例もある。

脚注

出典・参考文献

  • 窪田宜夫ほか『放射線生物学』医療科学社、2008年。ISBN 978-4-86003-384-2。 
  • 三橋紀夫『がんをどう考えるか-放射線治療医からの提言-』新潮社、2009年。ISBN 978-4-10-610295-0。 



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