ウラジロアカメガシワ Mallotus paniculatus (Lam.) Muell. はトウダイグサ科の樹木。アカメガシワに似て、葉裏が白い。

特徴

高さ10m前後になる高木で、半落葉生。樹皮は平滑。若枝には褐色の星状毛を密生する。

葉は互生で、10-20cmの葉身に長さ10-15cmの葉柄がある。葉身は菱形状卵形で、縁はほぼ滑らかながら往々に三裂する。葉の表は無毛だが、葉柄と葉裏には密に毛があり、特に葉身の下面は銀白色の綿毛を密生するために白く見える。表面の基部に1対の腺体がある。

円錐花序を頂生する。雌雄同株で、雄性花序は6-16cm、雌性花序は5-35cmになって垂れ下がる。花序の軸も黄褐色の星状毛に覆われる。花は小さく、径が2-8mm、花弁や花盤はない。雄蘂は50-60になる。室果は3室で径12mm。種子は黒くて径3.5mm。

分布と生育環境

日本では石垣島と西表島に分布。台湾から中国、ビルマ、マレーシア、オーストラリアまで分布がある。パイオニア的樹木で伐採跡、焼け跡などに二次林を形成し、大群落を作ることもある。

類似種

アカメガシワに似るが、葉裏に毛が密生して白く見える点がはっきりと異なる。

利用

材は柔らかい。下駄、箱材などに用いられた。

出典

参考文献

  • 初島住彦『琉球植物誌(追加・訂正版)』(1975)、沖縄生物教育研究会
  • 天野鉄夫『琉球列島有用樹木誌』(1982)、琉球列島有用樹木誌刊行会
  • 佐竹義輔他編著『日本の野生植物 木本 I』(新装版)、(1999)、平凡社

アカメガシワ Sakanayama Lab

アカメガシワ 日本まるごと生き物図鑑

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